双極性障害はDSM-Ⅳ(精神障害の診断と統計の手引き 第4版)では、気分障害に疾病分類が大別されています。
更に、双極性障害は双極Ⅰ型障害、双極Ⅱ型障害、気分循環性障害に分類されます。
・双極Ⅰ型障害 … 入院が必要なほどの強い躁状態
・双極Ⅱ型障害 … 躁状態が軽度
・気分循環性障害‥・ 躁もうつも軽度だが、2年以上続いている
双極性障害は躁状態とうつ状態が交互に顕れたり混合して顕れます。
気分障害は内因性精神障害に分類され、脳内神経伝達物質(主としてノルアドレナリンやセロトニン)のバランスの崩れが原因とされています。
そのため、脳内神経伝達物質のバランスを薬物療法により正常に戻す療法が主たる治療として行われています。
主な症状として
■躁状態
・誇大思考、過多な自尊心
・気分高揚
・睡眠欲求の減少
・多弁
・多幸
・観念奔逸
・注意力散漫
・無謀な活動活性
・精神運動的焦燥
・社会活動などの快楽活動に熱中する
・無謀な行為
・購買欲の過多
・性的逸脱
■うつ状態
・抑うつ気分(主観または客観からの指摘よる)
・興味の喪失、喜びの減退(主観または客観からの指摘による)
・食欲の減退並びに、著しい体重の減少、増加
・睡眠障害(不眠または過眠)
・精神運動性焦燥や制止
・疲労感、気力の減退
・極端な罪悪感
・思考力や集中力の減退
・死についての反復思考、自殺念慮
などが挙げられます。
脳内神経伝達物質のバランスの崩れは「気の持ちよう」では治りません。
自分が怠けているわけでも甘えているわけでもありません。
医学的に現段階では処方箋による治療を継続することが奨められています。
双極性障害の処方箋には、リチウム、バルプロ酸、オランザピン、クエチアピン、アリピプラゾール、リスペリドンなどが代表的です。
状況によって、様々な処方箋の選択があります。
社会において、双極性障害への理解が十分浸透していないのが現状です。
その事で、多大なストレスを抱えることが、しばしばあります。
根本的な治療は精神科や心療内科にてご相談下さい。カウンセリングでは補助的に、双極性障害が原因で起る様々なストレスをケアする事が目的になります。
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